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第6回小樽フェス速報

09dshinngo 全国カントリーファン交流の場として定着
今年は鉄道がテーマ、来年は野外で、の願いを込めて

初夏のノスタルジック・ポート・シティで開催されるカントリー音楽の祭典、第6回小樽カントリー&ウエスタンフェスティバル(6/27)の会場マリンホールは時間帯によっては立ち見もでる盛況ぶりでした。聡入場者数444名。本州、道内各地から集結したカントリー、ブルーグラス10バンド、カントリーダンス5団体による5時間半にわたるマラソンホールコンサートは、来年こそ野外での合い言葉のもと無事終幕いたしました。以下OCWF企画委員長ロイ田沢がリポートいたします。

13:30、今年もおおの真虎(札幌)バンドでキックオフ。1曲目East Bound And Downが終わり、いつもの司会トリオ、石橋やちよ、ディーン柴岡、プリティ堺が登場。北海道鉄道発祥の地、小樽市総合博物館の人気ものアメリカ生まれの蒸気機関車アイアンホース生誕100周年を祝い、そして来年の小樽フェス7周年が同地で実現することを訴える趣旨のトークが交わされたあと、おなじみOn The Road Againが続く。星条旗を真ん中にテネシー、ケンタッキー、バージニア、テキサス、ミズリー、オクラホマ、サウス・カロライナ、ルイジアナの州旗が並ぶ舞台では、初参加のサックス杉本典真と30代の若手4人the RANCHの面々にかこまれて真虎が挨拶、“みなさん、おおの真虎まだ生きてます!”。呼吸器系の検査入院から退院直後でやせ細ってはいるがギターを抱えた立ち姿での歌声は力強かった。テーマの列車ソングCity Of New Orleansがエンディング。満を持していたカントリーダンサーたちがTush Pushを軽やかなフットワークで踊った。

Dbill D213:35、米・ウイスコンシン州から來道のファミリーバンドC4は日本人のお母さんが世話役。お父さんのビル・コンウエイがエレキ・ギターで歌い、4人兄弟のうち長男ヨウがエレキベース、次男リッチーがドラムス。リーとヘンリーがパーカッションで、エルビス・プレスリー初期の傑作とされるMystery Trainなど3曲を披露した。183センチまで伸びたヨウを筆頭にみな元気。リトル・リチャードのGood Golly Miss Mollyでは東京から応援参加のカントリーダンス指導者、市川容子と岩波朝子が舞台下ダンススペースできれいな踊りを見せてくれた。

135013:50、2007年に結成されたグラス07(小樽)が白ハット、白シャツに黒ベストで衣装を整え、今年はコンデンサーマイク1本によるブルーグラスの伝統的演奏スタイルを試みた。66歳にしてマンドリンに挑戦した初山は東京出張のため欠場、リーダー堺がフィドルと掛け持ちでマンドリンも弾いた。
おなじみ「小樽ワルツ」が始まるや米国旗バトンが急速上昇、天井裏に消え、背後に小樽運河の演出照明。この手法に象徴されるのだが、今年のマリンホールスタッフによる舞台照明は東京からリスナーとして参加の専門家筋にも好評であった。このバンドはこの4月、本場ノース・カロライナ州から來日したブルーグラストリオThe Tipton Hill Boysのヲタル座公演のプロデュースをしたが、実はTHBのオープニングテーマ曲は列車ソングPetticoat Junctionであった。今回グラス07が選曲した列車ソングも同じ曲。偶然の符合とはいえ不思議な縁を感じる。

141014:10、女子大生2名が抜け、メンバー一新の北大Star's Dreamは郵便列車Georgia Mailで快走開始。1週間前のプレイベント(@ウイングベイ小樽・ネイチャーチャンバー)に続いての出演だが、プレイベでは筆者も彼らと一緒にBlueridge Cabin Homeを、まだ2年生で旭川出身のベース星山博俊とマンドリン藤井槙哉のハーモニー付で実に気持ちよく歌わせてもらったが、さすが伝統の北大ブルーグラス研究会の選りすぐりの5人、本番マリンホールでも切れのある演奏で観衆を魅了した。ギターとリードボーカルの石丸貴史のMCも歯切れがよく、毎年小樽フェスのためだけに編成されてきたStar's Dreamのメンバーに選ばれることが、彼らの最大の名誉とコメント。主催側としては落涙ものであった。ところで、彼らのバンド名は道産米“星の夢”からきている。本州米より安く、うまいと評判だ。

144014:40、前半のトリを務めたのは北大ブル研OB、ベース高瀬洋平率いるWingrass。彼らのテーマ曲なのであろう昨年同様、Texas Bluebonnetから。本場の歌姫、アリソン・クラウスの声質を思わせる中島美砂が手慣れたブルーグラスギターさばきで熱唱した。エンディング曲は昨年時間切れでやれなかったIt Don't Mean A Thing~、増田耕平のマンドリンが炸裂した。メンバー唯一の現役北大生だが来年はめでたく卒業という。今年はドブロのジョージの姿がなく、お得意のサプライズ曲もなく物足りなさは禁じ得ない。なお、美砂はかって一世を風靡した中島ファミリーバンド4姉妹の一番下、当実行委員の一人はそのリユニオンが小樽で実現することを熱望してるのだが・・・。
       
★15分間の休憩に先立ち総合司会のFMおたるのベテランアナ、石橋やちよから諸々のお知らせ。6年目ともなればウエスタン・スタイルもばっちり決まり、なにかと催事が多い小樽の売れっ子司会者として多忙を極めている中でも余裕のしゃべり。・・・・ホワイエの小樽地ビールのスタンドの横では、(館外の専用車での)焼きたてピザも販売中であること。受付周辺にはファニーがウエスタングッズを出店し、カントリー音楽のCDコーナーとともに我が国唯一のブルーグラス専門月刊誌「ムーンシャイナー」の無料サンプル誌が平積みされていること。長丁場コンサートなので演奏中でも曲間であれば客席出入りは自由であること・・・。

伝説のブルーグラスバンド東西対決/洗練、華麗なカントリーデモダンス
ダンサブルなカントリー音楽と迫力のウエンスタンハーモニー

152515:25、後半トップは福森千花とCountry Rock Special(札幌)。コーラス陣に石田明日香が加入したことに注目したい。先ずはリンダ・ロンシュタットのWhen Will I Be Lovedから。そしてあのセクシーなシャナイア・トウエインがホンダのCMでも歌ったUpと続く。千花のパワフルな歌声に明日香のボリューム満点の体躯から湧き出す声量とが一体化して、マリンホールを揺るがす。圧巻はテーマの鉄道曲、「A列車で行こう」。ジャズの有名曲をカントリー調で聴けるとはうれしい限り。場内は千花の後援会メンバーも多く、割れんばかりの拍手と声援がいつまでも続いた。今年もかわいい姪たちから花束を受け、カメラのフラッシュを浴びていた。

155515:55、生まれ故郷、北の大地で歌える喜びを、艶のあるバリトンで発散させたのは小樽フェス初参加のケン川越である。バック陣は紅一点、キャンディ岡田など4名で構成のWestern Crooners。ジョージア州アトランタ出身のドラマー、デイビッド・ジャクソンはモヒカンカットで登場。全8曲のうち、4曲は演奏中のバンド横で、ジャクソン優子チームのインストラクター2名が踊った。この演出は今回初めての試み。舞台下でも優子の指揮で他のメンバーも同時進行でステップを踏んだ。武藏工大時代にカントリー音楽を始め、サラリーマン時代を経て現在はライブハウス「リバティベル」(東京・笹塚)の店主でもあるケン川越。ディーン・マーチンのLittle Ole Wine Drinker Me、ジョニー・キャッシュの Folsom Prison Blues、マール・ハガードのOkie From Muskogeeなどで彼のカントリーティストが横溢した歌唱力が遺憾なく発揮された。

162416:25、カントリーダンスの時間がきた。15分間で3チームがCD音源で舞台で踊る。先ずは小樽、江別、札幌、所沢の混成チーム30名近くが2列に並びCountry Roadsに合わせ同名の振り付けで踊ったが、複雑なステップの数々に加え、テンポが緩急めまぐるしく変わる難易度の高い踊りなのに、合同練習は本番前1回だけというから無理からぬ結果。指導に当たったディーン柴岡も舞台監督に、司会に、バンドに、ダンスにと駆け回りあまりにも多忙であった。 16242 2番手はマーサ米川率いる精鋭チーム10名がナッシュビル在住のハンク佐々木のCowboy From Japanの曲に乗せ軽快に踊った(前述市川容子の振り付け)。黒ずくめのコスチュームのビジュアル効果もあり、この踊りを見てカントリーダンスファンがまた増えたに違いない。事実、カントリーダンスをやりたくなったと記入のアンケートも少なくなかった。極め付きは3番手、16243_2 ジャクソン優子とTokyo 1645_2 Cowgirls and Cowboyの面々。先ずは男性ダンサー、西田延巳とCowgirlsによるIrish Sprit、続いて赤い衣装でそろえたCowgirlsがJackson Medleyを。優子振り付けのオリジナルだ。単なるラインダンスではなく多彩なフォーメーション。シンクロナイズド・ダンシングとでも言えよう。小樽フェスのために、猛練習を重ねてきたと思うと胸に熱いものを感じる。

171516:45,The Shaggy Mountain Boys(神戸)は3回目の出演。おそろいの白いジャケットに赤いネクタイ、ハット姿の熟年6人。オープニングテーマ曲、Back Up And Pushに乗せ、MC高梨安弘が”Good afternoon,ladies and gentlemen・・・、また小樽にやってまいりました。どうぞ、我々の演奏するgood old time bluegrass をお楽しみください”と英語の挨拶から、一転関西弁で“豚インフルは連れてきませんのでご安心を”とジョークを飛ばし、東西の大御所ブルーグラス対決が東京を飛び越えここ小樽で始まる。Foggy Mountain Chimeでは宮本有のバンジョーが鈴のような音色を奏で、山口徹のドブロがRainbowをなめらかに滑らす。トレイン・ソングの白眉、Orange Blossom Specialでは高梨のフィドルが疾走する。ブルーグラスファンならずともこの吉本系敬老お笑いシャギーショーにはみな大満足だ。舞台裏ではお隣の結成50年の先輩バンド、ウエイファーの楽屋を表敬訪問したようで、そのマナーにも脱帽だ。シャギーが崇拝するFlatt and Scruggsの入門曲、We'll Meet Again Sweetheartで締めた。1965年結成の西の名門ブルーグラスバンドは、この舞台がはねた後の交流会(@老舗洋食店、ニュー三幸)でも全員参加で、東のウエイファーともども快くセカンド・ステージを務めてくれた。

17:15、ロイ田沢が主催側を代表して、3年ぶりに参加のThe Way-Faring Strangers(東京)が並ぶ舞台に呼ばれた。ギターを抱えての挨拶は、次回の開催会場は手宮の総合博物館の構内、アメリカ生まれのウエスタン陸蒸気に囲まれ、青空のもとピクニックスタイルでと訴える内容。
”その実現を願い、来場のみなさまに感謝の気持ちを込めて歌わせていただきます。”、星条旗の左横に下がるケンタッキー州旗を指さしながら“Blue Moon Of Kentucky!”
リーダー近藤俊策のマンドリンのイントロはワルツで、ソロボーカル、近藤とWベースの林京亮がハーモニーを。アップテンポに転じ、バンジョー(萩生田和弘)、マンドリン、ドブロ(武田温志)と回り、ボーカル・・・裏声say goodbyeで終える。光栄、至福の瞬間、長年の労苦が報われた瞬間でもある。舞台は暗転、仕切直し。東の名門老舗ブルーグラス、1715w ウエイファーはBlueridgeからスタート。ギターの金子武美が新加入し、平均年齢は若干下がったがあとは3年前と同じ顔ぶれだ。ハーモニーのすばらしさで、そのブルーグラスの評価が左右されるとも言われるが、この都会派ブルーグラスバンドの洗練されたトリオ、またはカルテットボーカルに魅せられたリスナーは多いはず。1970年にSPレコードで発売された和製カントリー「母からの便り」が(郵便番号制度キャンペンーンソングでもあった)縁で、今年はJP北海道に広告協賛をいただき、福森千花は昨年の小樽フェスで英語バージョンを披露し、東京在住の坂本孝昭もこの曲をカバーするなど何かと話題の多い曲。作者は東大OBで飲料大手の社長も歴任した田村守である。いずれ來樽し、自らギターを弾きながら歌う日が来るかもしれない。なお、列車強盗Jesse Jamesの歌も披露されたが、狭義では列車が主人公ではないのでトレインソングとは言えないものの、有名曲でもあり演目とした。

1745017:45、トリは昨年同様Ole Country Boys(東京)。7人編成、結成18年目のベテラン・カントリーバンドはあの”ローハイド”からだ。重量感溢れる男声ウエスタンコーラスがホール内に響きわたる。ダンサブルな曲が数曲続き、汽車の旅だからこそ描ける感傷・・・、故忌野清志郎の日本詞で500 Milesを、最後にオリジナル「還暦過ぎたら」、“今はただ、僕は歌う、お経の代わりにカントリーを!”、頭部も風貌も僧侶の貫禄を備えたMC徳永の叩く木魚の音が効果的だった。今年は奥方を含め総勢12名、みな仕事があるので本番当日早朝の羽田発である。交流会ではトクさんこと徳永がバンドを代表してギター漫談、市内唯一のアコーステック・ライブの店「一匹長屋」での3次会にも、京都から6年連続参加のカントリー写真家、山本繁夫ともどもおつき合い願い深夜までカントリージャムを楽しんだ。

1820f18:20~30、グランド・フィナーレはYou Are My Sunshine。OCBがそのまま残り、他のアーティスト全員が集まる。先ずは英語でおおの真虎が、日本詞を1番から5番まで、楽器別インスト間奏をはさみ、各バンドのボーカリストが歌い進めるが、今年はバンド数が多く、リハ時間がとれずいささかまとまりを欠いたのは否めない。この時間ともなれば客席には空席も目立ち演奏者には気が抜けた印象を与えたのではないか。なにせ少ないスタッフでの強行軍、次回開催に向けて課題が残る年であった。新運営体制による、新形態に移行する時期にきていることは間違いなさそうだ。

文中敬称略 (リポーター:ロイ田沢 2009-7-3)

写真:KOTO

<データ>
総入場者数:444名(実入場者374名、アーティスト60名、スタッフ10名)
         昨年437名(実入場者375名、2007年実入場者477名)

入場者属性:
①年代50~70代が80%  ②女性6、男性4 ③市内40%、市外45%、本州15%

<Many Thanks To>
後援団体:
北海道教育委員会、在札幌米国総領事館、小樽市、小樽観光協会、北海道新聞、FMおたる、小樽青年会議所、小樽市教育委員会、小樽市文化団体協議会、東京小樽会さま

広告協賛:
札幌トヨタ自動車、ファニー、アサヒビール、小樽ビール、オーセントホテル、かま栄、北海道保証牛乳、協和総合管理、BOM、サウンドクルー、小樽中央自動車学校、北海道ファミリー、北海道コカコーラさまなど

商品協賛:
アサヒビール、小樽ビール、北の誉、雪の花、北海道ワイン、北海道コカコーラさま
  
印  刷:栗谷印刷
音響システム:ウイークエンド

ビデオ&写真撮影:古藤喜久子
音源編集:二ノ宮和寛

そして:
共催の小樽市民センター・田仲館長ほか職員のみなさま
実行委員の小路邦夫、大黒加奈子、井戸井アイ、柴岡好人、堺清、山田敬子、田沢美鶴江
応援スタッフのマイク久保、小樽カントリーダンス教室、グラス07のみなさま

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