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国立でウエイファーの忘年会

1959年結成の老舗ブルーグラスのトップバンド、The Way-Faring Strangersが、リーダー近藤俊策(Ma&Vo)さん主宰のブルーグラス教室生徒と桐朋高校・同期、同窓などの音楽仲間を招き、暮れ押し迫る12/28(火)、国立・はっぽんで貸し切り忘年会を開催しました。小樽フェスに過去3回(2005、06、09年6月)、さらに所沢カントリーミーティング(TCM)にも参加(2010年1月)いただたいている(来春出演も決定)ことから、お誘いを受け参加しました。以下、名曲“母からの便り”の作者、田村守さんも駆けつけた“ウエイファー・ファミリー忘年会”の様子をロイ田沢がリポートいたします。

従来の忘年会はウエイファーの西荻窪の中華料理店が会場で、ライブ演奏は抜き。今回は複数のバンドが出そろった新しい趣向である。初夏から秋口にかけ5人のメンバーのうち3人の入院騒ぎなどで一部公演日程もキャンセルになる多難な年であっただけに、こうしてみな元気にステージに立てる喜びもひとしおなのであろう19:00、近藤の開宴の発声は喜びに満ちたものであった。“血色がいいのは血圧が高いためです”とジョークも忘れない。

Img_0571sトップは近藤教室の田中美登里(Gi&Vo)、牛島和子(Gi&Vo)のガールズ・デュオ、リリー・レンレン+ボーイフレンズ(平賀友久Bj,岩田充史Fi,亀井昭宏Ba)の面々。アカペラから始めるKeep On The Sunny Sideなど数曲
。応援の3人は伊勢原のBig Mountain Opryでおなじみのデイジー・チエインのメンバーでもある。
続いて毛利律子(Ma&Vo)と手塚稲美(Gi&Vo)のカシオペアのはずが、都合で手塚の代わりに近藤がギターを持ち、Banks Of The Ohioをハーモニーで、さらにSong For Lifeも。ちなみに、カシオペアは毛利が札幌、手塚が上野出身、JRの豪華寝台特急“日本のオリエント・エクスプレス”からヒントを得た命名という。

Img_0578s所沢カントリーミーティングにカントリーバンド、East City Ramblersで毎回参加の女性バンジョーピッカー、丸山加代子が存在感を放つCountry Ma'amは、丸山の先生でバンジョーを弾かせると多分日本一という広川正(Ba&Vo)と、学生時代にOak Ridge Mountaineers(複数大学混成バンド)で活躍し、ビル・クリフトンの歌声をほうふつさせる山口登志夫(Gi&Vo)に近藤を加えた4人組。Lamp In The Windや Morning At 9を美しいトリオ・ハーモニーで聴かせてくれた。“いつも座って弾いて練習をしてるが、立って弾くと思うようにいかない”と丸山が最重量アコースティツク楽器のバンジョーの難しさを告白していた。

間もなくウエイファーの出番だ。禁酒中の近藤が“アルコール0%のビールでも5本も飲むと酔っぱらった気分になる”といいながら、ウエイファーの近況を紹介、“週1回の練習は1時間程度で切り上げ、あとは雑談だけ”とチームワーク重視をほのめかす。20:50、“聖夜”のウエイファー・バージョンがカルテット・ハーモニーで始まる。2コーラス目は日本語でリスナーと一緒に。武田温志のドブロが一際、澄んだ美しい音色で響く。最近新調したASABRO(日本製)だという。金子武美のギターピッキングも光る。いつもはウッド・ベースの林京亮は珍しくエレキ・ベース。ファンにとっては違和感を感じない訳ではないが、ボーカルともどもしっかりと演じている。2曲目は最近のオハコ中のオハコ、Fox On The Run。鉄壁の4重唱が店内を振るわせる。Sea Of Heartbreak、
The Fields Have Turned Brown、Little Spparrowとおなじみカルテット・ハーモニー曲が続く。いずれも心にしみる名演だ。現メンバーでは初めてのお披露目となるLong Black Veilが流れる。1960年代のウエイファーで活躍した故森久保洋一(Gi&Vo)が得意としていて、ジョン・バエズもカバーしていた曲だという。そして、Blueridgeが終わると、客席で美実子夫人同伴の田村守が呼ばれ舞台に。

STUDENT FESTIVAL(以下Sフェス。学生によるフォーク、ブルーグラス、カントリーバンド全盛時代の1960~70年代に、厚生年金ホール、虎ノ門ホールなどで開催された)ではウエイファーを始め、The Froggies(明星高校OB、TCM2011に出演決定)、Blue Mountain Boys(青学)、 Country Messengers(早大)、 Country Lads (中大)、MFQ(マイク真木、麻田浩など)、Broadside Four(黒澤久雄など)のほか森山良子も大活躍していた頃だが、Castle &Gate(成城、東大混成)もその一つで田村はこのバンドに所属していた。和製カントリーの代表作“母からの便り”はこの時代に田村が作詞・作曲、1970年には郵便番号制度のPRソングとしてシングル盤6000枚を売り上げ、ウエイファー不動の持ち歌として継承されてきている。

Img_0595s今夜は、その作者自らがウエイファーをバックにこの曲を歌う訳である。Sフェスの仕切役だった金子洋明も語りを入れる役柄でステージに立つ。萩生田和弘のオートハープでイントロが流れ、ギターを弾き田村が歌い始める。♪久しぶりに読む母からの便り~、間奏で金子の語りが入る“お母さん・・・、ありがとう”、セリフを忘れたのか中抜けではあったが雰囲気たっぷり。
続いて、金子がお得意の裏声でColumbus Stockade Bluesを歌う。米・ブランソンのショージ・タブチ劇場でも披露した歌唱力、衰え知らずは決して褒め過ぎではない。バックを務める萩生田のオートハープにも熱がこもる。この曲でのオートハープは筆者には新鮮だった。

10:30、フィナーレ曲は彼らのバンド名と近似のA Wayfaring Stranger。ここで1963~1966年の数年間、Sフェスの名司会で鳴らした豊田良友(早大放送研究会OB)が登場する。
イントロが流れ、“みなさま、ここで本日のメインゲストバンド、The Way-Faring Strangersをお迎えいたしましょう・・・”と学生バンド華やかかりし当時を再現。こうして暮れの忙しさの中にも、みな国立のブルーグラスな一夜で癒され家路についた。

“私が司会を担当した各コンサートのパンフレットを見てみたが、現存するのはウエイファーをふくめ数バンドのみ。彼らのブルーグラスに対する深い造詣と愛情に心より賛辞を送りたい”翌朝同氏からこのようなコメントが寄せられました。
敬称略(リポーター:ロイ田沢 2010-12-29)

<データ>2010年、ウエイファーの活動実績
1/23:所沢カントリーミーティング@並木公民館ホール
2/14:モダンフォーク2010@なかのゼロホール
4/2:バック・イン・タウン公演、故チヤーリー・ウオーラーの幸子夫人も迎えて 
9/25ー26:軽井沢タウンフェス@ゆうすげ温泉 
11/13~14:軽井沢フェス@プリンスホテル
11/28:BMO@伊勢原市民会館

取材協力&写真:豊田良友

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