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2011年10月の投稿

大月カントリー収穫祭速報

広がり続けるカントリー音楽の輪

Roitazawa

左端ハット:主催者小俣代表、中央ギター:筆者

Fujimotosan

グラス・カントリー・ボーイズ(左端:ジミー藤本)

大月市猿橋町のアメリカンテイストあふれる個人庭園で行われる恒例の収穫祭・ガーデンライブに初参加した。主催は駒大OBで自らWベースを弾き、マーシィ&グラスフォーカーズのリーダーでもある小俣幸一氏(62)。会場は同氏が手作りしたご自慢のOmata Garden Place Happy Land。所沢カントリーミーティング(TCM)のホストバンド、Great Valley Boysとして出演すべきところ、都合でボーカルの司城正明とロイ田沢だけが、地元カントリーバンド、Grass Country Boys(藤本昌作代表)の応援を得て歌わせてもらった。TCMのもう一つのホスト、Blue Sky Boysに所属する森田福司、内田不二雄も高円寺ムーン・ストンプバンドとして岩本健氏(マンドリン製作者)などとともに今年も演奏。懸念された雷雨などはなく、午後からは心地よい秋の陽が、屋内特設ステージに射し込んだほど。ジャズ、フォーク、カントリー、ブルーグラスなど10数バンドが関東一円から、遠くは米国サンフランシスコからも(邦人)。小俣氏の音楽人脈の広さを象徴するこのイベントはすでに10年目を超え、過去の参加者数はピーク時で200名。雨に降られキャンセルもあった今回でも100名を超す盛況ぶりだった。入口にインディアン像が目立つ庭園内には母屋のほかメインステージ、ミニステージ、ガレージ、コテージ、ゲストルーム、露天風呂、ワイン保存庫、炊き出し用大かまどなどが、ユニークな英文の案内サインとともに配備されている。山梨名産のワインとジャガイモ・バターの組み合わせは、これぞ秋の味覚であった。

(TCM代表 ロイ田沢 2011-10-22)

写真提供:内田不二雄

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ロイ田沢のカントリーの聖地巡り<1>

当サイトで連載中だったアメリカ旅行記<バージニア州(9/21~26)、ナッシュビル(9/26~10/3)>が完結。写真を掲載し順番を入れ替えました。写真はクリックすると拡大します。  

2011-10-18 ロイ田沢 

先ずはバージニア州、音楽仲間のガイドで

Mark_fiddle

マーク・マジオロ

Img020s マーク邸Img013s 左・筆者

2004年の第1回小樽フェスに米国から参加したブルーグラス音楽教師、スタジオ経営者、セッション・ミュージシャン(最近はフィドルでの参加)のマーク・マジオロ(54)の迎えの車に乗り込み、ルート66を西に1時間走るとヒュームの彼の自宅だ。途中スーパーに寄り食材など購入。果物は極めて豊富、地酒バージニア・ワインも忘れずに。ピーナッツ型の南瓜の種を除きリンゴと蜂蜜を詰めたベークド・バターナッツをマークが作り、それをおつまみに同行のH氏(小樽フェス初代委員長)と3人でビール(Samuel Adams)で再会の乾杯。ちなみに、栓抜きのことを南部では教会の鍵に似ておりChurch Keyとも言うそうだ。楽器庫には1924年ギブソンMa 、1949 年マーチンGi、1925年Bj、1930年WB、1920年チェロなど合計2ダース以上は収納されている。3人(Gi,Ma,Fi)でKeep On The Sunny SideやAre You Washed In The Bloodなどを楽しむ。

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マーク邸のテラスから

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シェナンドー川

オリジナル・カントリージェントルメンの再来、ナッシング・ファンシー

9/22(木):目的地ブナ・ビスタ(Buena Vista)の野外フェス・第11回Nothin' Fancy Bluegrass Festivalに向かう。途中1960年から続くジャムハウス、Ronnie Poe's Houseを通過した。毎週木曜日6時から深夜まで、多いときで50人ものジャマーが集まるという。観光名所にルーレイの鍾乳洞もあったがパスし、シェナンドー国立公園(有料)に入る。眼下にはジョン・デンバーの“カントリーロード”Img027 黒熊3匹

に出てくるシェナンドー川が流れその西方にはアパラチア山脈の一部であるブルーリッジの峰々が青く輝く。まさにAlmost Heavenの景観である。西隣にはWest Virginia州があるが、この有名曲はバージニア州西部のこのあたりを歌っていることがよく分かった。ドブロがきれいに流れる“シェナンドー・ワルツ”という曲もある。公園内一帯はOld Ragという古い岩山に象徴されるように、岩石の古さで世界一ということだ。なるほど自動車道路脇のフェンスは鉄パイプでも木でもなく石を積み上げたものが延々と続いている。Natural Bridge(自然にできた岩の橋)もこの辺では名所の一つ。
ガン・ショップJonny Clarkでは骨董品のガンやガンベルト、実弾の数々を見学。裏庭では実弾射撃テストなどが行われていた。店主の弟はマークのバンジョー仲間という。

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3ディ・フェス会場

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ブルーグラス・ブラザーズ

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椅子は各自持ち込み

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右端、ミシェル

ブナ・ビスタには夕刻到着。この野外フェスの主催バンドはNothin' Fancy。メンバーの1人ミシェルがマークの友人のため無料招待された。3日間フェス発祥の地、ロアノークに近いこの会場でロンダ・ビンセント、バレリー・スミスなど14バンドが出演。ステージと客席(ローン・チエア持ち込み)は大きな屋根で覆われてキャパは1000人程度。周辺は広大なキャンピングエリア。アーティストのツアーバス、リスナーやジャマーたちのキャンピングカーも並ぶ。印象に残ったバンドはThe Bluegrass BrothersでWベースをバンド・メンバー3人で弾きまわしたり、Honky Tonk Angelesをドリー・パートンのものまねで披露したりで観客を大いに喜ばせた。もちろん1994年結成のホストバンドNothin' Fancyもすばらしい。カーター・ファミリーゆかりの地だけありWildwood Flowerの曲を、各楽器ソロでわざとにたどたどしく弾いてみせるなど、エンターティンメント重視の演出には鮮烈な印象を受けた。演奏エリアでのおおっぴらな飲酒は禁止のためビールスタンドなどはない。駐車場エリアまで戻り、そこで喉をうるおしたりジャムをやりだしたりする。ジャムの輪に入り、覚えのある曲ではハーモニーで参加させてもらい日米交歓と相成った。Img010 ジャムImg017

Img025 ロンダImg022 彼女のツァーバス

金髪・小柄なロンダ・ビンセントと再会

★9/23(金):あいにくの大雨。宿舎、会場近くの街、レキシントンにあるHaward Johnson's Motel(シングル1泊$60)をチェックアウトし、再度フェス会場に向かう。Valerie Smith&Liverty Pike、Rhonda Vincent &The Rageなどが出演する日なのだが、雨がふきこまない席の確保もままならず、この大雨では退散せざるを得ない。しかし、ロンダには何としても会うべく、ミシェルの取り計らいによりロンダのツアーバスから主催バンドのツアーバスまで雨の中、ロンダを呼び出し“密会”を果たせた次第。彼女は1995年に熊本カントリー・ゴールドで来日しているが筆者は2002年同州・ミネラルでのフェス以来の再会であった。これから向かうナッシュビルのWOBでは令弟(Dailey&Vincentのビンセント)に会えるかもしれないなどと伝え早々に辞去した。

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ロイ田沢のカントリー聖地巡り<2>

音楽都市ナッシュビルへ、グランド・オール・オープリー

Img0369/27(火):午後からダウンタウンから北東、タクシーで20分にあるミュージック・バレー地区に行く。Grand Ole Opry(GOO) Houseや ガラスドームで覆われた巨大ホテル&リゾートOpry Land Hotelがある。あらかじめネット予約をしていたGOOチケットを現地チェケット・オフィスで受け取る。出演者リストには大物アーティストの名前があり期待はふくらむ。1995年に来たときはビル・モンローを聴けた。彼は翌年亡くなっているので因縁を感じたものだ。オープリーホテルまで25分ほど歩き、広大なロビーのソファーで一休み。チェックイン・カウンターは各州、各国からの観光客でひしめいている。2002年にH氏と家内の3人でこのホテルに泊まったのだが、自分の部屋にたどり着くまで、あまりにも広く、分かりにくく小一時間かかった苦い経験を思い出した。昼飯はWasabi'sという寿司バーに決めた。ちらし、ロール巻きともなかなかうまい。
アサヒビールを注文したはずが日本酒の熱燗が出てきたのには参ったが、まあいいかで妥協してしまう。サーバーはアメリカ白人女性、板前は中国人、経営者は韓国人、日本語は全く通じない。腹ごしらえをして、再びGOOハウスへ。シャトルバスがあって然るべきなのにない。またの歩きはきつのいでフロントにたむろしているバレット(車担当ボーイ)にタクシーを頼むと、すぐ近くなのにという顔をされ、ホテル車で送ってくれた(5ドルのチップ)。

サザン・ロックの王様、チャーリー・ダニエルズに陶酔

Img035入場開始18時15分までの間、オーープリー・ショップをのぞいたり、帽子に値札をぶらさげたミニー・パール役がハウディを繰り返しながらおもしろい仕草で愛嬌を振りまき、ロイ・エイカフ役(2人の彫像はライマン公会堂内にある)ともども来場客とカメラに収まるさまを見たり・・・。
開演19時、4000席超満員である。See The Show That Made Country Music Famous(カントリー音楽を有名したショーを見よう)と謳ったちらしに記されたこの夜の案内は,こんな具合だ。
(放送時間)  (スポンサー名)              (アーティスト)
7:00~7:30     U.S.Bank                                The Whites    Brett Eldredge
7:30 ~8:00    Cracker Barrel(カントリーストア)         Jimmy Dickens   Terri Clark
8:15~9:15     Dollar Shop(米国版¥100ショップ)  Larry Gatlin   Charlie Daniel
8:45~9:15     Humana(医療保険)                 Rascal Flatts
15分の休憩を挟み、前半のアーティストは各15分持ち、後半は30分持ちであることが分かる。

Img037 The Whites:節回しはKeep On The Sunny Sideなのだが、替え歌なのか。そういえばバージニアではWill The Circle Be Unbrokenの完全替え歌を聴いた。今年のWOBファンフェスには参加してないのでありがたかった。

Jimmy Dickens:ご存じGOOの常連。手にもつギターが特大に見えるリトル・ジミー

Larry Gatlin:4人のGOOバックコーラス陣を従えて“ヒューストン”や“カリフォルニア”を。赤いバンダナを首に巻き、裾を出しっぱなしの白シャツに黒の上下。ダンスも踊り、観客の1人を抱きかかえて歌ったりとショーマンシップたっぷり

Img045 Charlie Daniel:日本公演を2回(熊本、新潟)見ており、また本拠地ナッシュビルで聴けるとはうれしい驚き。(GOOの演目は1週間前に告知され、ネット予約の段階では分からない)。強烈なサザン・ロック・カントリーの演奏(Gi,Fi)ぶりとボーカルはとても75歳を感じさせない。フィドルの弓の独特の遊び振り、すり切れた弓を客席に放り出すシーンはおなじみだ。ダウンタウンには彼のミュージアムもある。       

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ロイ田沢のカントリー聖地巡り<2+>

ロンダと別れ、南へ向かう 

期せずしてミュージカル“キャバレー”を観劇

バージニア南西部の風景と街並みは、実にすばらしい。北海道の美瑛のような丘は花畑はなく一面緑の牧草で覆われ、市街地の住宅庭園は一面芝生だ。南軍のリー将軍やワシントン、ジェファーソンなど大統領をたくさん輩出した州だけあり知的な雰囲気も漂う。アパラチア山脈に沿って南西部に伸びる曲がりくねった道は緩やかな傾斜の丘(ローリングヒルズ)のアップダウンが続く。窓外に広がる牧草地には干し草ロールが転がり、黒牛や馬がのどかに草をはむ。点在する住宅の芝生の庭(ガーデンではなくヤードと呼ぶ)はよく刈り込まれ美しい。ブルーグラス、カントリーの歌詞に頻出する地名がいたるところに。紅葉には少し早すぎたが高地では一部色づいている。約300Km南下して、テネシー州とまちを二分する州境のブリストルから40km北のアビンドンのDays Inn(シングル1泊$62)にチェックイン。西40kmにあるカーター・ファミリー・フォールドの1000席シアターの公演は土曜日のみ、ドライバーのマークの疲れもあり、この夜は市内のライブを観ることに。幸か不幸かブルーグラス、カントリー系の公演はなく、ロンドンに多くあるミュージカル劇場を思わせるBater Theatre(スペルも英国式だ)でお色気満点のミュージカル“キャバレー”を観ることに。要所要所で劇中の難解な英語を隣席のマークに分かりやすい英語に翻訳してもらいながら、あとは歌と踊りで内容の見当をつける・・・。男1人が女2人と遊ぶベッドシーンもやらしさを感じさせない。キャパ400人のこの古い劇場で、役者はすべてマイク無しなのか、ワイアレスをしのばせてるのかは外見からは分からないが、オペラ歌手ではなくても、音響のいい劇場であればマイクは不要かもしれない。バンドはピアノ、ドラムス、各種木管楽器(woodwinds)の編成だった。

9/24(土):アビンドンから北東200kmにあるフロイドに向かう。週末には地元のCountry Store(地元の物産、クラフト品、やみやげもの、音楽CDなど幅広く扱う田舎百貨店のようなもので州内各地にある)でライブがあるらしいので訪問先に選んだが、あいにくライブは前夜の金曜日。店の奥に小さなステージがあり、商品展示の島を後退させ客席をしつらえる方式。そういえば後述のナッシュビル、ダウンタウンのアーネスト・タブ・レコード店もこんなやり方で平日も店の奥でなにかしかのブルーグラスなどのライブがある。ここフロイドではBOMの渡辺敏雄社長が1975年ころレコード店を経営していたことから、お勧めの宿を聞いていたので予約をしておいた。The Pine Tavern Lodge(シングル$66)、木造平屋建て数室しかない。“俺たちに明日はない”のボニー&クライドも泊まった?1930年代からの古い宿である。この夜のライブの選択肢は3つ。①この宿のレストランでやるロックバンドとファイアーダンス②70km南のGalaxのライブ③90km北西、Eagle Rockまで飛ばしマーク友人がホストのジャム大会のいずれか。マークの強い希望で③にしたのだが・・・・。

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右:僧侶の資格もあるH氏

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左:幸子夫人、右:マークの愛嬢アイリーナ

9/25(日):今日は故チャーリー・ウオーラーの幸子夫人を訪ねる日だ。ゴードンズビルまでは250kmの道のり。ロアノークやシヤーロッビルの街並み(信号のない交差点ターン・アラウンドもロンドン的)を見ながら、緑したたる丘々を経由して車を走らせる。13:00に到着すると、マークの愛嬢、アイリーナ(17)がすでに来ていた。この日マークはバンド出演の仕事があり、2人の手のかかる日本人の世話を娘に託して“さようなら”だ。すこぶるお元気な幸子夫人(66)はカレーライスで歓迎してくれた。今夏、この近くのミネラルで大きな地震が発生、被害軽微なるも住民は未体験の激しい揺れに恐れおののいたことが話題となった。チヤーリーの墓石はインドから輸入された御影石、高さ2.5mほど。The Old Country Gentlman(正しくはGentlemen)のChalie Waller(1911-2004)と刻印。Fox On The Run 、Two Little Boys、Crying In The Chapelなど故人が愛した曲も並んでいた。ちょうど7回忌の墓参りとなった。幸子手作りのチョコレートケーキをおいしくいただき日本での再会を約して辞去。テネシー州央大学OGのMinaはナッシュビルでキャリー・アンダーウッドの付き人を続けているという。独身だが、父親ゆずりの顔の皮膚の荒れが悩みの種と母はいう。マーク邸まで北へ100kmのドライブはアイリナーにお願いした。彼女は日本語もかなり分かるので車中ではアメリカの学制(小5、中3、高4)や志望校(エール大学かバージニア大学)のこと、途中、車に跳ねられて道路に横たわるいたち、たぬき、リスなど小動物のこと(鹿のときは車も大破するので大事故だ)。そういえばシェナンドー公園に向かう道路脇では親子ずれの3匹の黒熊を目撃した。

マーク、アイリナー、幸子さん、お世話になりました
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BU社の前で。この車で全1500キロ

9/26(月):バージニア州5泊のうち初日と最終日はマーク邸でお世話になった。この日は荷物をまとめナッシュビルに移動のためダレス空港に向かう。途中ウオーレントンにあるマークの姉マリアンが経営するホース・カントリー(乗馬用品専門店)に立ち寄る。ファッショナブルな乗馬衣装はカントリーミュジシャンやカントリーダンサーの衣装にも似合いそうだ。料金は高めだが、どれも品質はよさそう。この街にはブルーグラス専門誌・ブルーグラス・アンリミテド社もあり、1996年からの購読者の一人として訪問した。往年のブルーグラス・スターたちのポスターや表紙写真が出荷倉庫内に張り巡らされていた。社員は次週から始まるナッシュビルWOB出展準備で忙しい。さあ、今日でマークとはお別れだ。お世話になりました。日本人観光客やカントリー音楽ファンには未開の地とも言えるここバージニア。ナッシュビルのような喧噪と派手さはなく、ブランソンのように劇場の集積はないが、400年前に英国から入植した歴史が息づく街々は清潔で落ち着きがある。マウンティン・ミュージック、ブルーグラス系ではカーター・ファミリー、ビル・クリフトン、スタンレー・ブラザーズ、カントリー系ではロイ・エイカフ、ドリー・パートン、ロレッタ・リンなどアパラチアン歌手を輩出した土地柄故に、プロ、アマを問わずミュジシャンの層は広く厚い。観光名所も多い。またいつの日にか、日本人によるバージニア・ツアーが催行されれば、マークや幸子夫人に活躍の場面があるかもしれない。

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ロイ田沢のカントリー聖地巡り<3>

元ゴスペル礼拝堂、ライマン公会堂で表彰式と演奏

Img039 Img038

ノミネートされていたが・・・

Img030 石原

ライマン広場でジェッシー(中央)とデル(右端)

9/29(木):World Of Bluegrass(WOB)のメイン・イベント、The 22nd Annual International Bluegrass Music Awards発表会(@ライマン公会堂)の日がやってきた。2005年以来、6年ぶりの参加だ。最優秀賞(Entertainer Of The Year)は?、6種の各弦楽器の最優秀奏者は?、
男性、女性ボーカリストは?、楽器演奏グループは?、コーラス・グループは?・・・。実は、開演前にナッシュビル在住20年のミュージシャン(PSG)、本橋よしや氏(54)と会食の時間を持った。ウエスト・エンドのケイジャン料理店、Chappie'sで、同氏の近況やナッシュビル事情をうかがいながらガンボ(おくら)スープなどルイジアナ州の名物料理を楽しんだ。ロリー・モーガン(ジョージ・モーガンの娘)のPSG奏者(毎年1~2回は帰国、ロンスター・カフェに出演)であることはつとに有名だが、最近、小型ジェット機操縦の上級ライセンスを取得、生体臓器の緊急輸送という最先端医療分野できわめて意義深い職務をこなしている。ロリーの最近のバック・バンド編成はアコースティック系が多くなりエレキ系は減少しているので、時間配分はちょうどよいとのこと。東京農工大を卒業後、横須賀の米軍キャンプのバーで金平隆氏の知遇を得てPSGを始め、まもなく単身渡米、コロラド州デンバーで5年間武者修業後ナッシュビルへ。ミズリー州ブランソンで活躍中のマイク伊藤(64)と重なる。会食を終え、ライマン公会堂へ向かう車窓からは見た美しい三日月は忘れられない。ナッシュビル・ムーンという曲が書けそうだ(冗談です)。

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グラスカルズ

Img029 石原

ドイル・ローソン

Img031石原

最優秀賞:スティーブ・マーチン(右端)バンド

開演19:30直前の会場(2300席)は超満員、指定席に滑り込む。ホスト役のマンドリン名手、サム・ブッシュの開会挨拶のあと、サムとデル・マコーリー(72、9回もの最優秀賞ウイナーの実績が評価されブルーグラスの殿堂入り決定)バンドの演奏が始まる。ブルーグラスにはめずらしくスネアー(ドラム1台)が加わっている。各受賞者発表に先立ち候補者名が読み上げられ、そのCD音源が流れたあと、おもむろにウイナーが発表され、トロフィーを受け取り、その場で生演奏をする。プレゼンターは各賞ごとに入れ替わる。受賞者は以下で、うち何組かは翌日以降のファンフェスでも演奏した(○印)。

Male Vocalist Of The Year :○Russel Moors
Femail Vocalist Of The Year:○Dale Ann Bradley
Instrumental Group Of The Year:○The Boxcars
Vocal Group Of The Year:The Gibson Brothers
Emerging ArtestOf The Year :○The Boxcars
Entertainer Of The Year:Steve Martin & ○The Steep Canyon  Rrangers
Instrumental Performers Of The Year:
Banjo/K.S. Benson 、Bass/Marshall Wilborn、 Fiddle/○Michael Cleveland、 Dobro/○Rob Ickes 、Guitar/Bryan Sutton 、Mandlin/Adam Steffey

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ブロードウエイが川にぶつかる手前左にハードロック・カフェ

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ブロードウエイ両側に並ぶホンキトンク

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ロバーツ

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レジェンド・コーナー

Img034 石原

アーネスト・タブ・レコード店

Img033石原

ボビー・オズボン

約2時間、9時半には表彰式が終わり、ライマン公会堂からすぐのブロードウエイに並ぶホンキ・トンクのはしごをした。3ドルのビールと歌手へのチップ(1~5ドル)だけで本場のカントリーを格安堪能。ステージ前ではみなカップルダンス、ラインダンスは見かけない。Robert'sでは若い女性歌手がHey Good Looking歌い、The WheelではTruck Driving Manのリクエストに即座にこたえてくれた。特によかったのはLegend CornerでやっていたMike Siler & Dreamers Of Dreamだ。YOU TUBEで聴けるのでお試を。また、通り向にあるアーネスト・タブ・レコード店の奥のステージではWOB期間中は常時ライブ があるようで、ラッキーな人はボビー・オズボンの演奏も聴けた。小樽フェスの常連だった福森千花が2008年に歌っていた店、Rippie'sも2,3軒となりの角地に。      

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ロイ田沢のカントリー聖地巡り<4>

身体は一つ、見たい聴きたいが多すぎる
最高水準のブルーグラス55バンドの競演始まる

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メインホール

9/30(金):この日から3日間、NCCでファンフェスが続く。メインホール(レベル1=地下3階)の客席中央部は指定席、折りたたみ椅子が20脚ほど連結固定され配置、ゆうに数千席はあるだろう。自由席へ物を置き占有することを禁ずるサインは例年通り。舞台両翼には大型スクリーンがあり、アーティストの大写し映像が出るので助かる。オペラグラスも活用しながら、さあじっくり聴かせてもらおう。体力との勝負にもなりそうだ。キックオフは11:00、The Grascalsから、筆者は2005年にここで彼らを見初め、翌2006年のカントリーゴールドで再会できたのだが、現在は女性バンジョーが増えている。彼らの“I Am Strong”が今年のSong Of The Yearを獲得している。以下各バンド35分持ちで進む、マンドリン名手のDon Rigsby &Midnight Call に続き、盲目の名フィドラーMichael Cleveland&Flamekeeperはあの“オレンジ特急”で観衆を熱狂させた。エンディング曲が終わると必ずスタンディング・オーベーションがありアンコール曲が演奏される同じパターン。Larry Stephenson Bandのあとは、ギターソロで魅了されたBalsom Range 、Grasstowne、Blue Highwayのベースは縦型エレキ、ワンマイクを囲む4パートハーモニーはすばらしい。楽器なしの女性ボーカリストを擁するRonnie Bowman、2008年に来日、京都カントリードリームで聴衆をうならせた Jim Lauderdale 、うまく鼻に抜く唱法はヘンリー矢板と重なる。ドブロ奏者とのデユオもおみごと。最優秀賞ウイナーのSteve Martin(バンジョー)&The Steep Canyon Rangers 、車椅子の男性ボーカリストのいるJoey+Rory、楽器演奏グループ賞を獲得したThe Boxcarsはバンジョー賞にノミネートされていたRon Stewartを擁する。そしてお待ちかねDoyle Lawson &Quicksilver のときはすでに8:00PM、ここから各バンドは50分の持ち時間となる。編成はFi、 Bj、 Ma、 Eb、 Gi、 Do+スネア。67歳を感じさせないドイルの超高速マンドリン・ピッキング。そして鉄壁のブルーグラス・スゴスペル・コーラス。先のフレームキーパーもそうだが、従来のブルーグラスバンドにはなかったスネアが加わっているのも今年の特色といえる。この後、深夜までJ.D.Crowe&The New SouthやPeter Rowanのビル・モンロー生誕100周年特集が続くのだが、前旅程のバージニア1週間の強行軍の疲れもあり、はげしい睡魔に襲われやむなく退場。

極上のエンターテインメント
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ビバ・バージンと歌うクレバリー

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会場NCCはホテル左手に隣接

アーカンソー男たちのお笑いバンド、クレバリー
10/1(土):11:00、全米から集まった腕自慢キッズたちのステージで始まったファンフェス2日目。“Blue Moom Of Kentucky”をジャム形式で延々と続ける。金髪フィドラーが魅力のNew Townとバンジョーをまるでマンドリンのようにスムーズにメロデイックに弾くMark Johnson &Emory Lesterが終演となったところでBOM渡辺社長と会食約束のため退場。待ち合わせ場所の隣接ルネッサンスホテルのロビーに向かう。ホテル1階のレストランでバージニア旅行の報告やら情報交換やら。気軽なカフェテリア方式の食事を選び小一時間を過ごす。同社企画のWOBツアー参加者は10名そこそこと少なかったとのこと。そういえば、NCCメインホールの半分は空席で、見かけた日本人も10名前後と6年前の半数だ。マーチーン・ギターなどが出展するエキスポ・ホールを見て回り、ピンバッジ、コースター、ロゴ入りステッカーなどギブ・アウエイの品々を手に入れ、WOBのロゴ入りキャップ、Tシャツ、ポスターなどを購入、ダダーリオのギター弦は日本で買う半額だ。

Img044メインステージのほかに見たいバンドがあったのでNCCのレベル2(地下2階)に向かう。マスターズ・ワークショップ・ステージでのU.S.Navy Band(Country Current)は4:10PMから。ギター2本、Wベス、バンジョー、マンドリン/フィドル兼務の5人編成。会議室2室通しの会場なのですぐ近くで聴けるのがいい。人により耳にモニターはステージ前のモニタースピーカーだけでは聞こえにくいからか。これはメインステージでも少なからず見かけた。

Img028石原

アリソン・クラウス

5PMから再度メインホール入り。Larry Cordle&Lonesome Standard Timeはラリー自ら書いたカントリーの名曲“Murder On Music Row”も披露。ブルーグラス一辺倒の中で聴くカントリーに心が落ち着く。1時間の休憩と3演目はパスして夜の部に備える。7:50PMからのAlison Krauss& Union Station+Jerry Douglas(ギター&ボーカル)のアリソンは同行H氏のお目当て。1時間後にマーチン・ギター社提供の抽選会(特賞は当然ギター:型式までは聴き取れず)と続きThe SteelDriversが登場、残念にもフィドラーの音は重い感じ、バンド全体のボーカルハーモニーに粗さが気になったのは気のせいか疲れのためか。女性ボーカル賞を獲得したDale Ann Bradleyの時は、不覚にも居眠りというより熟睡 、全く覚えていない。次ぎの男性ボーカル賞のRussell Mooreは長身・巨躯、にきび跡?の目立つ顔立ちながらその美声・声量に圧倒される。バンドⅢrd Tyme Out(サード・タイム・アウト)ともどもしっかり聴けた。出身州も忘れないていねいなメンバー紹介やゴスペル・コーラスでのベース奏者の重低音が印象に残った。この日のトリはアーカンソー州生まれのコミックばんどThe Cleverlys。ムーンシャイナ誌に連載された昨年版WOBリポート(記:本間正敏氏)で好評だったのでマークしていたグループだ。袖から出てくるさまから先ずおかしく笑わせる。本場ブルーグラスバンドにはピエロ役が1人はいるものだが、彼らは全員がそうだ。“I'm A Single  Lady”や“ビバ・バージン”とう曲ではお色気満点のセリフ(想像翻訳でなんとなく分かる)や演奏スタイルで客席を沸かせていた。フィドル/マンドリン兼務 、スネア/マンドリン兼務、ギター、Wベス、 バンジョーの5人。ここにもスネアがある。

懐かしや“谷間に3つの鐘”
アイザックスの、ブラウンズにも勝るコーラスに感涙

10/2(日):午前中でファンフェスは終了だ。10:35からのAmerica's Bluegrass Gospel Showから見るべくメインステージへ。熊本から、WOB会場がケンタッキー州ルイビル時代(ナッシュビル開催は2005年から)から毎年参加で今年は14回目のI女史の隣席が空いていたのでご一緒させていただいた。 数バンドが演奏したが、“永遠の絆”の替え歌や、少年マンドリニストがいるバンドは“Fly  Away”を高速演奏していたのが記憶に残る。WOB全体を通じてインストゥルメンタルの超高速化は6年前とは顕著に異なる点の一つだ。最後は楽しみにしていたThe Issacs(アイザック家バンド)。編成は左からバンジョー/ギター、ギター妹、母(ボーカルのみ)、スネア/カホーン、カホーン、マンドリン姉、Wベース兄か弟、フィドル。またまたここにもスネア。母娘トリオボーカルがあり、バンジョーウクレレとベースだけの伴奏での4パートハーモニーで“Every body Sing Along”あり、ガン撲滅活動の話あり、“Fly Away”やクリスマスソングの“Walk On”あり、トリオ、カルテット織り交ぜての楽しい舞台。極め付きは昔ブラウンズが歌って大ヒットした“谷間に3つの鐘が鳴る”である。お母さんと2人の娘1人の息子が絶妙の4重唱で会場を包み込む。この曲をこれほど完璧なカルテット・コーラスでここナッシュビルで聴けるとは。もう感動の涙、Iさんも鳥肌が立ったとの感想だ。3日間のファンフェスを締めくくるにふさわしい名演であった。メインホールでの演奏バンドは約50、うち27バンド(別会場では2バンドのみ)を鑑賞したことになる。

バージニアの野外フェスで見たブルーグラス・バンド、ナッシュビルのGOOで見たカントリーバンド、WOBで見たブルーグラスバンド、ホンキトンク街で見たカントリーバンド、2週間で50近くの本場最高レベルの
カントリー、ブルーグラスに触れたわけだ。筆者の好みでベスト10(順不同)を挙げてみよう。
<バージニア野外フェス>
①The Bluegrass Brothers
②Nothin' Fancy
<グランド・オール・オープリー・ハウス>
③Charlie Daniels Band
<アワード賞@ライマン公会堂>
④Del McCoury Band
<ファンフェス@NCC>
⑤Jim Lauderdale
⑥Doyle Lawson& Quicksilver
⑦Russel Moore &Ⅲrd Tyme Out

⑧The Cleverlys
⑨The Issacs
<ナッシュビル居酒屋街>
⑩Mike Siler& Dreamers Of Dream

さらに音楽傾向と旅行全体で強く感じたことをまとめてみる。
①ブルーグラス演奏の超高速化が顕著
②スネアーを加えたブルーグラスバンドが多い
③各バンドともお客を楽しませることに徹し、工夫をこらしている
Img050 ④こどもたちの参加が多い

kids On Bluegrass Jam、1階のラウンジで

⑤空港警備がきびしい。国内線は搭乗ゲートの直前変更は当たり前
⑥3つ星以下のホテルの水まわりは劣悪
⑦食べ物はまずくはないが量が多すぎ
⑧アルコール飲料は買うことも飲むこともにも不便
⑨寿司など日本食は意外にうまい
⑩カントリーラインダンスは見かけない。カップルかクロッギング
⑪景気が悪い。売り家、空き店舗、廃業・撤退店が目立つ
⑫バージニア州はマウンティン・ミュージックの宝庫で街並みや自然の景観もみごと

<完>   (リポーター:ロイ田沢 2011-10-18)

写 真:初山峻彦、石原孝子

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ナッシュビルから戻りました

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9/21から1週間、風光明媚なバージニア州南西部を巡り、その後1週間はナッシュビルに滞在。あのGrand Ole OpryCharlie Daniel、Larry Gatlin 、The Whites・・・)を皮切りに、IBMA主催・,第22回年次国際ブルーグラス音楽賞の授賞式(@ライマン公会堂)に参加。Del McCouryブルーグラス殿堂入りほか各賞決定の現場を取材し、3日間続いたファン・フェス(@ナッシュビル・コンベンションセンター)ではThe Grascals、Doyle Lawson、Alison Krauss、 Russel Moore (男声ボーカル賞受賞)&Ⅲrd Tyme Out、The Issacsなどなど50組以上の世界最高水準のブルーグラス演奏を聴き、さらに会場近くに軒を連ねるライブバーをはしごするなど、これぞブルーグラス、これこそカントリー音楽のシャワーを浴び、栄養分を吸収してまいりました。当サイトでは、これらの様子をリポートして参ります。

所沢カントリーミーティングTCM代表 ロイ田沢

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立川のファゼイ・カントリー音楽祭中止

毎年4月昭和記念公園で開催のFuzzy's Country &Hawaian Festival in Showaは大震災のため中止、日取りを10/30に延ばし、会場も旧立川市役所跡地に代え開催の運びでしたが、同跡地で役所関係の工事が始まることなどにより中止のやむなきに至ったむね、主催者・藤井三雄さんから連絡がありましたのでお知らせいたします。なお、同フェスに出演予定だった顔ぶれのうち藤井三雄とスリー・サウンズなど数団体は所沢カントリーミーティング(1/28、@所沢市並木公民館ホール)に参加予定ですので、どうぞこちらのイベントでお楽しみください。TCM代表 ロイ田沢

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