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“風のようにフォークは流れ”速報

咲き続ける赤いバラ
マイク真木、石川鷹彦、小林啓子、黒沢久雄・・・みな元気です
ゲストにウエイファーとその仲間たちも

きびしい残暑が続く9/8(土)昼下がり、2006年から続くOTR*リユニオン(代表:古西のり子)主催のフォークコンサートに初めてでかけた。キャパ600人超の大型ホールでの開催をプレミアム版と称し、今回はその第3弾。会場はJR大井町駅前の品川総合区民会館・きゅうりあん大ホール(1000席)である。

14:30、“客席内のお飲み物OKとなりました。暑いですものね”陰から、小林啓子の気の利いた館内諸注意アナウンスのあと開幕。怪しげな足取りで舞台袖下からマイク真木が案内ちらしを手に、おれはどこに立てば、といいながら登場。トップバンドの準備ができるまでの“時間稼ぎ”にあの国民的フォーク「バラが咲いた」をギターで弾き語る。会場の大半の観客は一気に50年前の青春にタイムスリップする。Img_0782_rマイク真木

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The Modern Folk Fellows
慶応大OBで固めた5人編成(Gt×2、WB、Vo専任×2)。みなポケットに真っ赤なバラ一輪。先ずはPPMのBlowin' The Wind やGood Night Ireneなどおなじみ曲を組み込んだメドレーから。紅一点、大山展代を囲み爽快なテンポのハーモニーボーカルが心地よい。メンバー全員、The New Frontiers やPPM Followersでも活躍した実力者ぞろい。当時のオリジナル曲(以下OCD)「さよならは言わないで」も最後に披露。聴いたことがあるリスナーには懐かしい。

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★小林啓子&石川鷹彦

かってフォークの女神とも賞賛された小林が登場。Turn Turn TurnからOCD「比叡おろし」、「さよならを言うまえに」など計4曲を石川のハモりも入れながら披露。石川のギターソロは2部のお楽しみ。

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★The Froggies

新春所沢カントリー音楽祭・Tokorozawa Country Meeting(TCM、代表:ロイ田沢)に過去2回出演。その歯切れのいいカルテットボーカルは記憶に新しいが、今回は都合で3曲のみ。Midnight Special に続き、落ち着いたスローナンバーSong For Canadaでは、なぜかリーダー、小山光弘はギターをもたず、ボーカルに専念していた。曲間の小山の看板MC、訊かれもしないのにしゃべる自分の電話番号とメルアド、初めての観客には新鮮にちがいない。最後は超有名アニメテーマ曲「鉄腕アトム」で仕上げた。

Img_0897_r中央;金子


Img_0921_r左:田村

★ゲスト:The Way-Faring Strangers+金子洋明、田村守

舞台は暗転のまま、メンバー全員による5重唱でA Wayfaring Strangerが流れ始めた。Img_0880_r_2ウエイファー


左から丸い黒ハットとつなぎ着用の初代リーダー、武田温志(Do)、現リーダー、ハイテナーの近藤俊策(Ma)は白シャツに黒ベスト、同じ衣装で温顔・丸顔の萩生田和弘(Bj,Gt,Ah)、ピンクの半袖シャツ+黒ベストはOTRのスタッフでもある林京亮(WB)、シャツの色は同じだが長袖にカントリーハット姿は最年少の金子武美(Gt)。紗幕が緑に染まり演出照明もスタート。1980年代のスチューデント・フェス(SF)全盛時代、総合司会で鳴らした豊田良友の名ナレーションも陰から聞こえてくる。続くBlue Ridge のあとには、SFを主宰してきた金子洋明がColumbus Stockade Bluesで得意の裏声で喝采を浴びる。ミズリー州カントリー劇場都市、ブランソンにあるShoji Tabuchi Theater(キャパ2000席)で歌った実績もあるだけに本物。次に田村守が呼ばれ自作の名曲「母からの便り」が萩生田のオートハーブから始まり、全メンバーで歌う。圧巻は「おはなし」、田村の3大秀作のトップ曲。この日は近藤、田村、林の3声で聴かせてくれた。金子、田村が退場し、ラスマエはブルーグラッサーの定番、When You Kneel At Mother's Graveを歌い、彼らがお手本としてきたボーカルハーモニー重視の都会派ブルーグラスバンド、The Country GentlemenのCopper Kettleで締めくくった。

休憩15分をはさみ、第2部が始まった。

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The Modern Folk Quartet、1964年結成。別名は(そろそろ年齢に限りがある)有限会社「近代民謡4人衆」。営業部長 吉田勝宣(67)、国際部長 麻田浩(67)、宣伝部長 (マイク)真木壮一郎(68)、総務渉外担当 重見康一(68)。みな足元をふらつかせ、トークも高齢を誇張しながらのステージ。各席からは“まだまだ(若い)!”とゲキが飛ぶ。おなじみCotton Fieldsから。これぞモダンフォークの醍醐味、Sanfrancisco Bay Bluesでは聴いていて膝や手が動き出す。最後のThis Little Lightもよかった。

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★万里村れい&115
(ワンフィフティーン)、元フォーダイムスを中心に2007年に再結成。数字は彼らが崇拝するPPMのピーターとポール役の2人(岡部仁、小林龍彦)の結成時年齢の合計という。Lemon Tree から入り、Puffなどのメドレー、OCD「今日も夢見る」など6曲。

Img_1003_r石川


★石川鷹彦
ショーが始まる。わが国、屈指のアコースティック・ギターリスト。現在、さだまさしのツアーや森山直太朗のバックバンドとして大忙しという。テンポや曲調が異なるので全4曲(Scots Hillなど)、ボーカルなしでも十分楽しめた。1943年、札幌生まれ。道産子だけに酒をこよなく愛する。

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★ The Broadside Four
、世界のクロサワを父にもつ黒澤久雄が率いる名門フォークバンド。先ずは「星に願いを」(OCD)から。Brandy Wine BluesやFour Strong Windは先のフロッギーズの持ち歌でもあり、親しみを感じる。おしまいの「若者たち」(OCD)に至っては、司会者が言ったように「バラが咲いた」なみの人気なので客席からも歌声が聞こえる。そしてフィナーレは「今日の日はさようなら」(作詞・作曲:金子詔一)、客席が明るくなり、みな手元の歌詞カードを見ながら唱和。7割方埋まった大ホールに心洗われる名曲が響き渡った。時刻は6時半をまわっていた。

Img_1059_r_2フィナーレ


ところでフォーク系のコンサートは演奏者の着座スタイルが多い。譜面台を前に、椅子に座り、水を飲みのみの演奏スタイルは、ここ大ホールにふさわしいのかどうかはともかく、コンサート全体を通じて、しゃべりの音声が聞き取りにくかったのには参った。聴衆の少ないライブハウス感覚でしゃべるMCが大ホールでは通用しなかったのだろうか。聴衆も高齢者が多い。舞台役者のようにとまでは言わないが、ゆっくり、はっきりを心がけてほしいものだ。安くはない入場料(全席座席指定、¥5000)と相まって、満足度100%は純粋フォークファンに限られたのではなかろうか。

敬称略 (リポータ-:ロイ田沢 2012-9-12)

写真:林郁二

*OTR:: Over The Rainbow の略 http://otr-reunion.com

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