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江ノ島・マイク伊藤ショー速報

Dscf3540sマイク伊藤

これぞエンターティナー
マイク伊藤、今年も酔わす

もし日本にもCMA(米・カントリー音楽協会)アワードのようなものがあれば、最優秀賞(Entertainer Of The Year)はマイク伊藤ではなかろうか。ミズリー州フブランソンからの里帰りライブで、今年もその至芸を遺憾なく発揮した。連休初日の好天に恵まれた1/12(土)、毎年5月になると彼が所属、主演するボールノバーズ劇場に日本から16年間も通い続けている箱田忠昭・志保枝夫妻が主催するMike Ito Show 2013、新春カントリーミュージックパーティは100名を越すカントリーファンとその予備軍で燃え上がった。

会場は小田急線片瀬江ノ島駅前の見晴らしのいい江ノ島ビュータワー7階虎丸座、眼下の砂浜にはサーファーたちの姿も見え、すぐ先にははだか弁天で有名な江ノ島が浮かぶ。筆者は2年ぶりに参加したのだが、このイベントを後援する鎌倉エフエム(大塚哲夫のおやじのカントリー番組)と協賛するカントリーダンス団体Purple Hatは、1/26開催の所沢カントリーミーティング(TCM)のスポンサーでもあり、出演チームなので、その表敬訪問でもあった。

マイク伊藤のフィドルチューン、Devil's Dreamで幕開け。明大卒業の1971年にバンジョー1本を背負い単身渡米したが、これだけでは食えぬと20歳代前半にフィドルを猛練習してマスターした。同世代のフィドラー、ブランソンに自前の劇場をもつショージ・タブチが幼少のころから始めたのとは異質のケースである。続くTogether Againではあの胸に響く低音の魅力に、会場を埋める100名超えの観客は男女を問わず酔いしれていた。山下敬二郎未亡人でカントリー歌手の山下直子はOnce A Dayを披露したが、TCMの舞台でも歌ってくれる。

バンドは箱田のほかに慶応同期の上林実(EB)と松本タケシ(Gt&Vo)、この3人は45年前からの長いつきあい。“70歳になってもこうして3人そろってでカントリーを演奏している姿は学生時代にはとうてい想像できなかった”と松本は感慨ひとしお。ピアノの鈴木さつきも固定メンバーだ。そしてPSGにケント山口、エレキGにサイトウ、ドラムスはキシベを加えバンド名はCountry Nutsとしている。

来春は大型コンサートに
鎌倉エフエム主催で

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LーR 上林、大塚、箱田、マイク

鎌倉エフエムの大塚が舞台に呼ばれ、同氏がかかわるカントリーイベントの告知があった。①おやじのカントリー番組でマイク伊藤を特集して1/23にオンエアする(収録は1/13同局スタジオで)。パソコン経由で全国どこからでも聴けるようになったのでアクセスしてほしい。②来春は規模を拡大、本場のバンドも入れ、同局主催でマイク伊藤ショーを行う。③5/26の日本カントリーミュージック&ダンスフェス(@お台場ZEPP)はニッポン放送が主催することになり、同社OBの大塚が総合司会を務める。

第2部はゲストタイム。10数名が次々と箱田に呼ばれ舞台に立つ。半数以上が女性でみなおみごとな歌唱。何人かはいずれ大舞台に立つチャンスが到来するかもしれない。
ウエスタンシャツのデザイナーでアメリカ出身の白い頬髭さんのAchy Breaky Heartも素人離れ、狭いスペースながらカントリーダンサーはここで踊らなければ踊るとこはないとばかりに躍動していた。マイクの明大2年先輩で定年後カントリー歌手に転身した村田兵衛や富山オープリーの実質主催者、籔内啓司などの前座として筆者もRelease Meを気持ちよく歌わせていただいた。もちろん、1/26の所沢もしっかりPR。

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恒例の福引きタイムでは、おそろいの薄ブルーのオーダーメイドのシャツで決めた箱田夫妻が仲良くならび、当たり番号をテキパキと読み上げ、賞品の由来などを説明しながら当選者に手渡す。土地柄でサーファーグッズも多いが、米国旅行のたびに買い求めてくる土産物のTシャツ、短パン、壁掛け、ポシェット・・・・、中にはSEX AFTER 50なるハウツーもの英文本も、当たった女性は50歳以下だったのか、以上だったのか。

Dscf3551ss箱田夫妻


15:40、第3部はマイク伊藤のSun Antonio Roseから、テキサスのライブハウスで修業中のころに思いを馳せての歌唱とフィドル。続いてヨーデラーとしてのマイクの十八番、Columbus Stokade Bluesはいつ聴いても飽きることはない。箱田がベース奏者も歌えるところをお見せしたいと上林をマイク前に呼ぶ、GジョーンズのBartender Bluesを情感を込め、転調も入れて聴かせてくれる。松本がOh Lonesome Meを快調に飛ばしたあと、箱田が最も好きな曲Suppertimeは正確な英語の語りの前に、日本語の語りも流したので聴衆の理解はより深まった。
歌えるPSG奏者はめずらしいのだが、楽器から離れセンターマイクに立つ巨体のケント山口のバリトンボイス、Heartaches By The Numberは秀逸であった。

驚異の早弾きで圧倒
女性ファンは失神寸前

お待ちかねトリック・フィドル(曲弾き)が始まる。軽快にBoil'em Cabbage Downを奏でながら、観客の肩に本体を載せてたり、弓を持たせて本体を動かたり、背中に回し込んで弾いたり、両足で弓を支えての演奏だったり。終わるといよいよオレンジ特急(Orange Blossom Special)の出発だ。弓を軽く弦の上にふるわせての助走シーンから。口からは汽笛の声色も。フィドラーとしてその技量を遺憾なく発揮するには最適の曲だけにカントリー界で弾くひとは多いが、この演技は圧倒的だ。Speed up!とマイクが叫ぶ。客席にも踏み込んで、Speed up! この超超高速。弓が切れんばかりのこの早さ。本場、グランド・オール・オープリーでチャーリー・ダニエルズの演奏を聴いたことがあるが、その上を行く。

ブランソン観光を箱田が熱心にすすめていたが、2000席超えクラスをふくむ劇場は40数件、その気になれば一日に3回(モーニング、マチネ、ナイトショー)カントリー三昧にひたれる。旅なれない向きには個人旅行はムリでも、チャーリ永谷、金平隆、ハンク佐々木などが同行するツアーがある。ブランソンにマイク伊藤を訪ねるこれらのツアーは毎年催行されている。

TCM2010年に参加いただいたマイク伊藤の最近の帰国在日期間は約2週間と短くなっている。本家ボールノバーズの米国内ツアーが開始されたため、そのためのリハーサルもありブランソンへ帰り急ぐ必要があるという。65歳とまだ若いマイク、体力保持には最大の努力を重ねており、末永く日本のファンも楽しませてほしいと願う新年の一日であった。終演16:30

敬称略 (リポーター:ロイ田沢 2013-1-14)

写 真:則竹信吾 

*2011年1月開催の江ノ島(箱田夫妻主催)と2012年1月の赤坂・ステージワン(ジョージ桑名主催)のマイク伊藤ショーの様子は当サイトのバックナンバーからご覧いただけます。

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